runner1974’s blog

ランニングに関する備忘録など (Full2:49’13)末長く楽しく走りたい!

【ペガサス37レビュー】

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ステイホームGWを利用して履き古したシューズをいくつか断捨離し、新作のナイキ・エアズームペガサス37を購入した。

私はペガサス35、36も履いていてペガサスはお気に入りのシリーズだ。履いて走った第一印象は『前作との違いをそんなに感じなかった』というのが正直な印象だった。しっかりとした作り、クッション性などさすが37代続く名作だと感じたが、大々的にミッドソールなどを変更したと聞いていたので、もう少し変わっているのかと予想していた。

 

以下、私の個人的な感覚でレビューを書いた。

【アッパーについて】

37のアッパーはかなり良くなった。35はムッチリ厚手素材のアッパーで過保護な感じが好きだった。人によっては窮屈で蒸れるとの意見もあった。36は薄手のアッパーに変って軽量になり少しホールド感が減少したが、足指が動かせて良いという意見も多かった。37のアッパーは35と36の弱点を克服したイメージだ。アッパー素材はちょうどよい厚みで通気性、ホールド感は良好。靴紐を締め上げると、これまでワイヤーでホールドしていた部分がバンドに変更になったことで中足部分のホールド感が増した。過保護な35、軽量だがちょっと薄い36のアッパーの弱点を見事に補っている。

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上がペガサス37、下がペガサス35

【ミッドソールについて】

ペガサス35と36は同じミッドソールで、Cushlonフォームにフルレングスのズームエアバッグが配置されていた。踵で着地しても前足部で着地してもズームエアのクッションが得られた。37のミッドソールは、フルレングスのズームエアバッグを廃止して前足部のみに2倍のズームエアを配置、CushlonフォームからReactフォームへ変更になるなど大幅にアップデートされ、クッションや反発など劇的な変化を期待していた。見た目もヴェイパーフライネクストやズームフライ3風に変わった。

さっそくキロ4'40〜5'00くらいで走ると、前作よりクッションが少し硬く感じた。Reactフォームなのでもう少し柔らかいと思っていたが、決して硬すぎはせずソールに厚みもあるので足底には優しい。少し大袈裟に小趾側で着地してもフニャり感はなく安定感が増した印象。反発は必要充分に得られるが、ヴェイパーやズームフライなど飛び道具的な感覚は一切ない。37のミッドソールは『前作より、しっかり感が向上した』というのが、いつものペースで走った感想だ。

 

内心は大幅アップデートによる劇的な変化を期待していたので、少し残念に感じてしまった…。

 

今度はいろいろなペースで走ってみたところ、キロ4'15より早いスピードで走ると、オォッー‼︎ これが前足部ズームエア2倍の威力なのか、前作より明らかにクッショニングや反発が増して気持ちがイイ。ただしプレート入りのシューズとは違い、あくまで自然な感じだ。足がグングン回る軽さやシューズに走らされてる感じはない。とても素直な感覚でスピードを上げた分だけ反発をもらえ、しっかりと足を守ってくれるクッションも変わらない。スピードを上げた時の方が柔らかくなる感じで、この感覚は前作にはないとても良い感触だった。

 

おそらく、ペースを上げた時の感触の良さがペガサス37の大きなセールスポイントだと感じた。私の走り方が悪いのか、この美味しい感覚は私の場合だとそれなりに早いペースで走った時しか味わえなかった。もっと走力を上げて練習時のスピードを上げるか、フォアフットを突き詰められれば、あの美味しい感覚が長く味わえるのに…。残念ながら私の走力では意識してスピードを出すポイント練習の時くらいしか味わえそうにない。当然ヒールストライクだとズームエアが前足部にしか入っていないので、ズームエア2倍の恩恵はあまりないと思えた。もちろん、ゆっくりペースで走った感覚が悪いのではない。安定感があって足をしっかり守ってくれ普段の練習から使っていきたい。でも、ペースを上げた時に感じるズームエア2倍の感覚が、低速域でも感じられたら素晴らしかった。もちろん私の走り方が悪いのもあるだろう。

 

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ライトグリーンが37、右側が35

【アウトソールについて】

35と36は同じアウトソールだった。37のアウトソールは前作と形状が似ているが少し変更されている。グリップ感は前作と同じくらいで、着地のフィーリングで気になったことはない。

1つ大きく改良されたのは外側のブロックだった。前作は外側に細かいブロックが並んでいたのたが、擦るように着地したり、思わぬ凹凸があるとアスファルトに細かいブロックが引っ掛かり、失速やブロックが欠けてしまうことがあった。37の外側は長い棒状の大きなブロックに変更されている。これで不必要な引っ掛かりやブロックが欠けてしまうことがなくなった。

遠目には同じ様に見えても細くアップデートされているのに感心した。素材も少し硬めに強化された。まだ40〜50Km走行なので耐摩耗性能は分からないが、ほとんど摩耗していない感じなので、前作以上の耐久性がありそうだ。

 

【重量とサイズ感について】

重さは35とほぼ同じだ。感覚では決して重くはないが弾むような軽さはない。しっかりと足を守ってくれる感じ。私のサイズ27.5㎝で比較すると、ヴェイパーネクスト%が192g、ペガサスターボ2が218g、ペガサス36が266g、ペガサス37が276gだった。もう少し軽くなれば完璧かな?

サイズ感は他のナイキシューズと同じだ。36と比較するとややタイトな感じだが、36の前足部が他のシューズより少しゆとりがあるので、37が特別に狭いとか広いとは感じなかった。普通のサイズ感だった。

 

【デザインと価格について】

デザインの好みは人それぞれなので細かいことは割愛。私的には、34から35に変わった時ほどの衝撃的なカッコ良さはないけど、キープコンセプトの正常進化、シンプルで良いと思った。

37の定価は14300円。35と36の定価を忘れてしまったが、確か13000円くらいだった記憶があり、前作から1000円以上の値上がりだ。少し高いと感じるが新しいのを履きたかったのでネットで少し安く12800円で買ってしまった。

シューズはあっという間に値段が下がる。今なら36が7000円前後、ペガサスターボ2が12000円前後まで下がっている。さてペガサス37に14300円出す価値があるのか?しばらく値引きしないで頑張ってもらいたいけど、すぐ安くなるんだろうなぁ…。

 

【まとめ】

ペガサス37は、これまでのペガサスシリーズのコンセプトを継承した頼れる練習シューズだ。突出した特徴はないが細かい所までよくできている。軽やかさよりも質実剛健でランナーの足をしっかり守ってくれる。さらに今回はプラスアルファでスピードを上げた時の感覚も良くなり弱点を探すのが難しい。耐久性もかなりありそうだ。もう少し軽ければ言うことなしだ。

ズバリ、もう少し安くなったら買いのシューズだと感じた。